無筋基礎の有筋化(基礎補強)

  • 築年数/築44年
  • 屋 根/瓦屋根
  • 外 壁/モルタル
  • 内 壁/石膏ボード
 

耐震補強の動機

2年ほど前に壁の補強や、接合部の補強は実施した。予算の関係で当初は最低限の補強工事を実施したが、無筋の基礎であることと、ひび割れが気になっていた。盛土が若干浮動沈下を起こしていたので、その部分の改修も検討した。

補強前

A(基礎・地盤) 0.70
B×C
(建物の形・壁の配置)
0.95
Re・x=0.95
Re・y=0.90
D×E
(筋交い・壁の割合)
1.22
D・Ex=1.22
D・Ey=1.92
F
(老朽度)
0.90

補強前の評点0.73

補強前 イメージ
  • 剛心(壁の強さの中心)
  • 重心(重さの中心)
この家の耐震診断結果

基礎のひび割れが8箇所ある。特に南西部分の基礎の劣化が著しく危険な状態といえる。建築基準法の壁量は満たしているが、接合部の金物不足と壁の配置バランスが若干悪くなっている。また、台所付近で蟻害が発生していることも建物の強度を下げる原因となっている。

補強後

A(基礎・地盤) 1.00
B×C
(建物の形・壁の配置)
0.95
Re・x=0.95
Re・y=0.90
D×E
(筋交い・壁の割合)
1.22
D・Ex=1.22
D・Ey=1.92
F
(老朽度)
0.90

補強前の評点1.04

補強後 イメージ
  • 重心(重さの中心 剛心(壁の強さの中心))
  • ホールダウン金物設置箇所・・・4箇所
  • 基礎補強工事箇所
改修のポイント

無筋の基礎で耐力に不安があった事から、基礎の強度の改善及び強化を目的とした有筋化を行う。これにより、基礎の耐力を飛躍的に向上すると同時に、ホールダウン金物の性能を充分に引き出す事ができた。また隣接する家屋があった為、一部は基礎の内側に新しい基礎を増し打ちし、ベタ基礎にした。

補強工事内容詳細

■改修工事(工期22日)
補強工事内容詳細1
別の位置から見た、新設基礎の配筋状況。既存基礎と新設の鉄筋はケミカルを使用して緊結した。
補強工事内容詳細2
隣接する家屋があるため、既存基礎の内側に基礎を新設。
補強工事内容詳細3
ホールダウン金物のアンカーも新設基礎と一体化した。
補強工事内容詳細4
内側に基礎を新設した箇所は若干浮動沈下を起こしていたので、配筋してベタ基礎にした。


概算工事代金
¥2,075,850(税込み)

このページの先頭へ