主要構造部を残して全体改修工事

  • 築年数/築25年
  • 屋 根/瓦屋根
  • 外 壁/アルミサイディング
  • 内 壁/石膏ボード
 

耐震補強の動機

築25年と決して古い住宅ではないのだが、床下の湿気がひどくかなり老朽化が進んでいることがわかった。ちょうど部分的なリフォームを検討していたこともあって建替えも考えたが、できるだけ使用できる部材は使用しつつ、耐震補強が必要な部分に手を加え、ほとんど新築同様にリフォームを実施することにした。結果、完全な新築と比較しても、2~3割費用を抑えることができた。

補強前

A(基礎・地盤) 0.70
B×C
(建物の形・壁の配置)
0.64
Re・x=0.64
Re・y=1.00
D×E
(筋交い・壁の割合)
0.51
D・Ex=0.51
D・Ey=0.61
F
(老朽度)
0.80

補強前の評点0.18

補強前 イメージ
  • 剛心(壁の強さの中心)
  • 重心(重さの中心)
この家の耐震診断結果

床下の環境が悪い為に老朽化が進んでいた。壁量も大幅に不足しており、壁の配置バランスも悪い。

すべての項目を総合とすると0.18点という非常に悪い結果であった。

補強後

A(基礎・地盤) 1.00
B×C
(建物の形・壁の配置)
1.00
Re・x=1.00
Re・y=1.00
D×E
(筋交い・壁の割合)
2.44
D・Ex=2.44
D・Ey=2.80
F
(老朽度)
1.00

補強前の評点2.44

補強後 イメージ
  • 重心(重さの中心)
  • 剛心(壁の強さの中心)
  • 基礎補強工事箇所・・・8箇所
改修のポイント

現在のライフスタイルに合わせた間取りの変更、不足していた壁量を満たし、壁の配置バランスも整える。柱頭・柱脚部の接合方法はN値計算に基づいて決定し、無筋の基礎の内側に配筋して、既存の基礎と新設の基礎の一体化を図った。また床下の湿気環境を改善するために、床下にはコンクリートを流し込んだ。

補強工事内容詳細

■改修工事(工期90日)
  • 補強工事内容詳細1
    解体完了後の構造駆体。
    全面リフォーム及び補強で新築同様に生まれ変わる。
     
    補強工事内容詳細5
    完成間際の物件での構造見学会の様子。外観は新築同様であり、耐震性能も飛躍的に向上した。
  • 補強工事内容詳細2
    既存基礎が無筋の為、基礎を増設し有筋化する。また、湿気対策の防湿コンクリートを施した。
    補強工事内容詳細3
    南面の増築部分の新設基礎。
    補強工事内容詳細4
    筋交い柱頭部接合部。筋交いプレートで筋交い本来の性能を引き出す。


概算工事代金
¥14,230,650(税込み)

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